DC(直接原価計算)とFC(全部原価計算)について調べてみた

原価計算の2つの考え方について調べてみた。

 DC(Direct Costing):直接原価計算

 FC(Full Costing):全部原価計算

 

製造業の仕事をするうえで関わり深い単語なのだが、いまいち理解しないまま3年がたってしまった。

 

Ⅰ.初めに

大きな違いは以下:

 

・DC:変動費のみを原価として計算。固定費は計算しない。

   ※変動費とは生産量、販売量などに比例して増える費用を指す。

   ※固定費とは労務費など、生産数などによらず一定発生する費用を指す。

・FC:材料費、労務費、経費など全てを原価として計算

 

Ⅱ.どうちがうの

簡略するために以下の様に考える。

A:売上高

B1:売上原価(売りあげた製品の原価)=CーD

B2:製造原価(製造時にかかった原価)

C:期を通してかかった費用

D:棚卸高(売れ残りの評価)

E:売上総利益 = AーB1

 

DCだろうがFCだろうがA:売上高C:期を通してかかった費用は変わらない。

それぞれの評価方法で大きく変わるのがB2:製造原価D:棚卸高(つまりB1:売上原価、E:売上総利益)だ。

 

B2:製造原価は上で述べた通り、原価の考え方が異なるので、FCの方が原価としては高くなる。

D:棚卸高とは売れ残りの評価額で、B:製造原価×個数で評価する。

 

つまり、FCの方がB1:売上原価を小さく評価し、E:売上総利益を大きく評価してしまう。

 

Ⅲ.FCのマジック

以下のHPに、FCで評価した場合、売らなくとも作れば作るほど儲かっているように見える例が紹介されているので見ていただきたい。

当ブログでは時間があるときにまとめる。

https://www.mxpro.jp/%E5%8E%9F%E4%BE%A1%E8%A8%88%E7%AE%97/

 

Ⅳ.まとめ

評価の仕方によって見え方が違ってくる原価計算

FCでは経営の方向性などを見誤ってしまうのではないかという教訓を得ました。

 

以上です。